HPC Asia 2004報告
 
第7回アジア太平洋地域高性能計算とグリッドに関する国際会議 (High Performance Computing and Grid in Asia-Pacific Region, 通称HPC Asia 2004) は、平成16年7月20日〜22日に、大宮ソニックシティ(埼玉県さいたま市大宮区) において開催された。
 
1. 会議の概要
本国際会議は、アジア太平洋地域におけるハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)に関する国際会議であり、高性能計算に関わる研究者、技術者及びユーザが一堂に会し、最新の研究成果の発表、討論及び情報交換の場を提供することを目的として、アジア太平洋地域の各国で18ヶ月ごとに開催されるシリーズ会議である。第7回目にあたる今回の会議では、高性能計算に関するテーマに加え、最近注目の新しい情報技術であるグリッドコンピューティングを取上げた。会議には、国内228名、国外15カ国84名の計312名が参加し、また展示会場には136名の一般見学者が訪れ、合わせて448名の参加者を得て成功の内に会議が終了した。
 
2. 開催主体
主催: 情報処理学会ハイパフォーマンスコンピューティング研究会
     米国IEEE Computer Society 日本支部
 協賛: 情報処理学会計算機アーキテクチャ研究会、日本応用数理学会
     日本計算工学会、日本シミュレーション学会、日本物理学会
     日本流体力学会、グリッド協議会
 
3. 国別参加者数
オーストラリア(7)、中国(8)、フランス(1)、ドイツ(1)、日本(364)注)
韓国(9)、マレーシア(1)、シンガポール(9)、台湾(12)、タイ(3)、米国(26)、
英国(3)、ベトナム(1)、インド(1)、その他(2) 計448名
注) 日本の参加者364名には、出展関係者、展示のみの参加者を含む。
 
4. プログラムの概要
 会議では、基調講演1件、招待講演5件、一般講演46件、パネルディスカッション2件、ポスター発表13件、7つのワークショップが行われた。これらの論文はIEEE(米国電気電子学会)からプロシーディングスとして刊行された。
 
4.1 基調・招待講演
基調・招待講演者とその講演タイトルは以下の通りである。

a) 基調講演: 渡辺貞(NEC)
 Lessens Learned from the Development of Supercomputer
 
b) 招待講演:
1) Tilak Agerwala (IBM Research)
Impact of Future Technology on Deep Computing and HPC
2) Brian Koblenz (クレイ社)
Cary’s Computing Vision: Current products and Future Directions
3) David S. Scott (インテル社)
The future challenges and opportunities for COTS in HPC
4) 姫野龍太郎(理研)
To survive as a Supercomputer Center in 21st Century
5) Stephen Perrenod(サン・マイクロシステムズ社)
Enhancing Productivity and Collaboration in High Performance Computing
6) Jysoo Lee (KISTI)
K*Grid Project: Progresses and Future Directions
 
4.2 一般講演
12カ国からの79本の論文投稿があり、各論文3名の査読者の結果を集計した後、プログラム委員会に
おいて審議の結果、採録論文を決定した。













 
        投稿論文 採録論文
日本
台湾
インド
シンガポール
中国
韓国
オーストラリア
イラン
タイ
米国
インドネシア

イスラエル 
19
11
10
9
8
8
7
2
2
1
1
1
5
5
1
5
6
4
6
1
2
1
0
0
合計      79 46
 
分野別内訳は、グリッドのミドルウェアやグリッド応用関連15件、応用分野シミュレーション関連14件、アーキテクチャ、MPI通信、スケジューリングなどHPC基盤関連14件、画像処理関連3件であった。
 
4.3 ワークショップ
また、本会議に併設して7つのワークショップが開催され、計算流体力学分野の最新成果や地球シミュレータによる数値シミュレーションの成果、PCクラスタやリコンフィギャラブルシステムなどのHPC基盤に関する成果など特定テーマに焦点を当てた発表が行われた。グリッド関連のプロジェクトであるBioGrid、AsiaGrid及びNAREGIに関するワークショップも開催され、これらの最新成果の発表とホットな議論が行われた。
 
4.4 展示会
企業・研究展示では、計算機ベンダやネットワーク関連企業17社、研究機関7組織の計24団体の展示が行われ、会議参加者以外の見学者も多数来場した。
4.4.1 企業展示
Altair Engineering, Bestsystems, Chelsio Communications, Cray, Fujitsu,
Hamamatsu Metrix, Hitachi, IBM, Intel, Linux Networx, Myricom/SSE, NEC,
SUN, TEL,TEL Devices,TYAN Computer Japan, Visual Technolog
4.4.2 研究展示
国内:AIST, JST-CREST, JAXA, NAREGI and RIKEN
国外:KISTI, NCHC
 
5. 運営組織
 組織委員会が会議全体の方向付けと調整を図り、実行委員会において会議開催の詳細な計画を立て実行した。また,会議全体にわたり国際アドバイザリ委員会の意見を参考にした。
 
(1) 組織委員長 小柳義夫(東京大学)
(2) プログラム委員長 佐藤三久(筑波大学)
(3) 実行委員長 関口智嗣(産業技術総合研究所)
(4) ワークショップ委員長 朴 泰祐(筑波大学)
(5) 国際アドバイザリ委員長 D. Kahaner(ATIP)
 
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